EXHIBITION LIST | KUTANism

EXHIBITIONオンライン作品展

「NEXT九谷 vol.II -物語る色と形-」
約365年の歴史ある九谷焼の、“いま”。産地の名工が選んだ、次世代作家43名の作品を展示します。
技術を受け継ぎながら新たな表現を行う、次世代の九谷焼作品＝「NEXT九谷」は、九谷焼の歴史にどのような１ページを刻むのでしょうか。作品に添えられた作家からのメッセージも、どうぞお見逃しなく。

The “now” of Kutani ceramics that boasts a history of 365 years. This is an exhibition of works by 43 next-generation craftsmen selected by famous local artists. Kutani works “NEXT Kutani” by the next generation are inheriting the technique and creating a new way of expression. We wonder, what kind of page will they make in the history of Kutani? Please make sure not to look over the messages the craftsmen wrote about their works.

EXHIBITIONごあいさつ

中矢進一 / Shinichi Nakaya
能美市九谷焼美術館館長

古九谷『OLD九谷』は和絵の具の“五彩”（緑・黄・紫・紺青・赤）に“白”（素地の色）、“黒”（線画の部分）の2色を加えて色の表現をした。江戸時代後期以降の新九谷『NEW九谷』は、幕末に永楽から金泥と箔の加飾を学び、九谷庄三は西洋絵の具で中間色の彩を手に入れた。近代の名人たちの釉薬研究はとどまるところがなかった。九谷絵付けの系譜は、色釉薬の開発の歴史でもある。色の表現は個性の発露なのである。形は基本、「用の美」からおこる。縄文土器は単なる種籾を入れる器ではない。そこに芸術性を見出そうとする表現がある。九谷の形は色表現のキャンバス代わりではない。皿鉢・酒器・花器に端を発する、個性の発露が成形である。九谷の色と形には物語がある。次世代の九谷作品『NEXT九谷』には今までにない物語があり、それはきっと、わたしたちの耳目を虜にすることに間違いないだろう。

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